アメリカに住んでいる元日本人の方、日本に住みたいと考えているアメリカ人向けに、その方法を簡単に書きたいと思う。
1. 今はアメリカ市民身分の元日本人の方へ
A. 帰国する時に必要な在留資格
元々日本で生まれ育った後にアメリカで結婚したりずっと働き続けてアメリカ市民になったものの、そろそろ日本に帰りたいと思っている方は、「日本人の配偶者等」という資格を取得するのが一番早道である。最初から、帰化して日本人に戻れると思っている方も多いのだが、一旦捨てた国籍を回復するには、まずアメリカ人として日本での在留資格を得た後に、何年かしないと次のステップにはいけない。「日本人の配偶者等」という資格は、「日本人の子供」も該当する。日本人から生まれたということを戸籍等で証明すれば、この資格が得られる。ご両親がどちらも他界されていたら、ご両親の除籍簿を提出すれば良い。まず、このご両親の戸籍、又は除籍簿を手にいれることが必要になる。
B. 国籍の証明
次に在留申請のために国籍の証明が必要なのだが、まだ国籍離脱の届出を出していない場合には、まず届出が必要である。アメリカその他の多くの国が二重・マルチ国籍を合法としている一方で、日本の国籍法では国籍は一つしか認められない。よって、アメリカ市民になった時に、自動的に日本の国籍を捨ててしまっていることになる。まだ戸籍は残っているから大丈夫、という方がいるが、国籍離脱の届出をしていないから戸籍から名前が消えていないだけで(これを除籍という)、日本の国籍自体が残っているわけではない。日本にもう一度住みたい場合には、アメリカ市民として一旦在留申請をすることになるので、アメリカ市民であること、日本人ではないことの証明として、国籍離脱の証明が必要になる。国籍離脱の届出をしていない人は、最寄りの日本国大使館(又は領事館)で、国籍離脱の届出をし、1ヶ月くらいの間で国籍離脱証明をもらう。
C. 保証人になってくれる人を探す
次に、日本に在留することに関して、保証人が必要になる。まだご両親がご存命ならそのどちらか、他界された場合には、兄弟に保証人になってもらう。保証人は、連帯保証人ではないし、申請人に金銭的な余裕がある場合、保証人自体が十分な収入、資産があることまでは要求されない。金銭的な保証というよりは、何かあった時の連絡先であるし、申請書には、日本で住む場所も書かないといけないので、まずは同居するか、近所に家を借りるようにした方が自然ではある。また、申請人が日本にいない場合には、親族またはその保証人に代理申請してもらうのが良い。行政書士・申請取次士は、申請書を申請人に変わって提出することはできるが、本人や代理人とは位置付けが違うことに注意。申請人も申請代理人の親族もいない場合、行政書士は書類の提出はできない(一部例外あり)。
D. 生活の保証
日本の在留申請のコンセプトとして、生活保護のお世話になるような人の申請は受け付けない。もちろん、どの国も自国民優先なのは変わらないので、当たり前のことではあるが、普通に生活できることの保証を申請人、親族、保証人の誰かがする必要がある。よって、引退して日本に帰りたい、という場合には、ソーシャルセキュリティ、資産、貯金などでこの先何十年も暮らしていける、ことを証明する必要がある。
E. その後
「日本人の配偶者等」の資格で日本に居住し続けた後、(現状)五年経てば帰化の居住年数の要件を満たすので、他の要件が合えば、帰化申請して日本人に戻ることは可能。また、アメリカと日本を行ったり来たりではなく、日本での居住を証明できれば五年たたなくても帰化申請は可能である。
2. 日本に住んでみたいアメリカ人の方へ
A. 長期滞在
日本に外国人が1年以上住むためには、学生やワーキングホリデーなどを除くと、大きく分けてa. 日本の会社で働く、b. 日本人の配偶者になる、c. 日本でビジネスを始める、 のどれかの活動をすることが必要である。ビジネスを始めるに「家を買う」「建物を買う」は該当しない。こちらの要件については私がAmbassodar(アドバイザー)をしているRelocate WorldでArticleを書いたので、参考にしていただきたい。ただ、経営管理の要件については大きく変わったので、こちらも参照していただきたい。この辺りは、いずれ一つにまとめてブログに書くつもりである。
B. 中期滞在
半年から一年くらい住みたい、という場合には、a. 裕福な旅行客として滞在する(就労はできない)、b. デジタルノマド(半年で更新は不可、再申請は可能)という方法がある。
日本の在留資格や要件は外国人にとってはかなりわかりにくい。お気軽にお問い合わせください。